コレクション: シリー醸造所

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シリー醸造所について

ブリュッセルとトゥルネーの中間に位置するエノー州小さな村シリーには村の名前と同じシリー醸造所があります。1850年から家族経営が長く続いており、約100年前の第一次世界大戦ではドイツ軍に釜を没収されないように釜を黒く塗りたくり鉄に見えないようにしてしのいだなどの逸話も数多く残っています。5代目は醸造責任者で兄のジーンポール・バンデホーゲン氏と、経営とマーケティングや販売・輸出を行う弟のディディア・バンデホーゲン氏の二人ですが、実際はそれぞれの息子であり従兄弟となる6代目のベルトロン氏とリオネル氏が親と同じく醸造と販売に分かれてすでに次の代への引き継ぎが行われています。

長く続く伝統的なセゾンビール

セゾンビールとはシリー醸造所も存在する穀倉地帯であるエノー州にて農家が冬場に農家が自らの麦を使って醸造し、夏場の農作業中に喉を潤すために飲まれたビールが起源となっています。
当時のセゾンビールは現在のセゾン・デュポンのようなメインストリームともいえるブロンド色ではなく、赤みがかったものが多かったといえます。一説によれば農家が自分で麦を焙燥して麦芽を作っていたのだが精麦所のようにきれいな金色の麦芽を作れなった事がその理由ともされています。
また1920年代までセゾンビールは現在のセゾンデュポンやフォーセゾンと違い、ホップをきかせた若いビールと酸味のある古いビールをブレンドさせるものが数多く存在していました。そして醸造所によってはそれを樽で寝かせる事で醸造されていたものも数多く存在していたと言います。
この醸造所のセゾン「セゾン・シリー」は樽で寝かせる事はしないが新しいビールと古いビールをブレンドするという点や赤褐色であるという点、醸造されはじめてからレシピを変えていないという点においてセゾン シリーは当時からのセゾンの味わいを知る意味において重要なビールと言えるのではないでしょうか?

デュ・ボック醸造所もセゾンビールをブロンド色にリニューアルしてブランド名を変えるなどセゾンビールも変化してきている事や2000年以降アメリカのクラフトビールもセッションエールに多くのものがセゾンという名を冠しており、今後もセゾンビールとはという論議の中でベルギーの古くからのセゾンビールは注目を浴び続けることでしょう。

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